コラム

高齢者の嚥下障害予防

高齢者の健康管理において、嚥下障害は深刻な問題となります。しかし、日常のちょっとしたエクササイズで予防することが可能です。この記事では、家庭で行える簡単な嚥下障害予防のエクササイズをご紹介します。

■1.嚥下障害とは

嚥下障害とは、飲食物を口から食道に移動させる機能が低下し、飲食が困難になる状態を指します。飲食が困難になることで栄養が摂れなかったり脱水状態になることがあります。嚥下障害は高齢者に多く見られ、日常生活に大きな影響を及ぼします。

■2.嚥下障害の原因とその影響

2-1. 嚥下障害の主な原因

嚥下障害の原因は様々ですが、高齢者では筋肉の衰えや神経の機能低下などが主な原因となります。

2-2. 嚥下障害がもたらす健康リスク

摂食・嚥下障害が起こってしまうと、栄養不良や脱水症状以外に、自分で食事を摂ることが難しくなるので食べるという人生においての楽しみを失い、そのために外出が減るなど普段の生活に影響が出てきてしまいます。
嚥下障害は、誤嚥(飲食物が気管に入ること)や肺炎など、重大な健康リスクを引き起こすだけでなく日常生活にも影響があります。

2-3. 高齢者における嚥下障害の特徴

高齢者の嚥下障害は、全身の筋力の低下や病気などが重なり、徐々に進行することが多いです。特に、飲食時の咳やむせ、食べ物を飲み込むのに時間がかかる、固いものが噛みにくくなる、食事を残すことが多くなった、体重が減った(1ヵ月で5%以上、半年で10%以上)などの症状が見られる場合は注意が必要です。

■3.家庭でできる嚥下障害予防エクササイズ

3-1.唾液を飲み込むエクササイズ

唾液を意識的に飲み込むことで、嚥下に関わる筋肉を活性化させます。

3-2.舌のエクササイズ

舌を左右や上下に動かすエクササイズも効果的です。舌は嚥下時に重要な役割を果たしますので、舌の筋力を保つことが重要です。このエクササイズをすることで咀嚼や嚥下の際、舌の動きを保つことができます

3-3.顎を動かすエクササイズ

顎を前後に動かすエクササイズは、食べるために必要な顎周りの筋肉を鍛え、飲み込む力を強化します。顎を前に出し、ゆっくりと引く動きを繰り返し行います。

まとめ

嚥下障害は、高齢者の健康と生活の質に大きな影響を及ぼします。しかし、日常生活の中で簡単に行えるエクササイズを取り入れることで、嚥下障害の予防が可能です。この記事で紹介したエクササイズを定期的に行い、健康な嚥下機能を保つための努力を続けてください。

当院では、通院が難しい方を対象にした訪問歯科を中心に診療しています。 口腔内を清潔に保つには病気の予防にとても大切です。訪問歯科をご希望の方は当院までお気軽にお問合せください。
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